骨格矯正内臓の緊張や疲れを取ることで、骨格をもとの位置に自然に戻します。例えば背骨の上部が左に曲がっているとします。それは体の左側にある胃や心臓、左肺などに長年の疲れがたまり、緊張してその側に背骨が引っ張られている姿と考えられます(下図参照)。 背骨を構成しているひとつひとつの骨(椎骨)の間からは、各臓器に向かって神経が伸びています。 そのため、臓器の緊張は神経を伝わって背骨周辺の筋肉も緊張させ、背骨はその側に引っ張られて曲がったようにみえるのです。 下図の例の場合は、背骨の上部左側から伸びている神経経由でそれが起こっています。 そこでそれら内臓の調整をすることで緊張を取ると、筋肉のこわばりも取れ、背骨は自然にもとの位置に戻ります。 その他、肩の高さが違ったり、顔の左右のバランスが揃っていないなどの場合も、その部位と臓器をつなぐ神経経由の原因が非常に多いのです。 戻らない場合、それは臓器の緊張があまりに長年に渡って続いた場合で、そのときこそ直接的な骨格矯正法の出番もありますが、テレビなどで見るように、悲鳴を上げるほど捻ったりということは致しません。 すでに内臓調整によって背骨周辺の筋肉や靱帯の緊張がほとんど取れていますから、あとはもとに戻りやすいよう後押ししてあげるために、ちょこんとただ一箇所に軽く刺激を与えるだけです。 音は「ぽきっ」と小さくひとつ聞こえるか聞こえないか、あるいはまったく出ませんが、それも嫌という方には絶対に無理には致しません。 続けて何回かいらしていただいて内臓調整をきちんと施せば、骨格の矯正を加えずとも自然にほどけていきます。 【参考文献:身体均整師会「講座集復刻版」第1~7集/身体均整法学園テキスト「観歪法」/第91・92回全国講習会講義録「異常傾斜圧の観察と調整(南一夫講師)」】 |